2025/SSコレクションは『Botanical Garden by the Sea』をメインコンセプトに、そのまま海に行けるような水陸両用のアクティブウェアや、庭仕事で着るようなクラシカルなイメージのワークウェア、手仕事の温かみを感じるクロシェなどが揃います。
リラックスしたムードに少しだけ心が引き締まるようなテーラードのセットアップ。ロマンティックさとメンズライクを織り交ぜたムードで植物に囲まれて、深く息ができるような、ヘルシーでポジティブなコレクションです。
2025 Spring / Summer Collectionの製作に大きなインスピレーションを与えたのが、19世紀イギリスの植物学者であり、写真家のAnna Atkinsの作品でした。
彼女の作品はCyanotypes(サイアノタイプ・青写真)と呼ばれる紫外線と紙に塗布した感光液の反応を利用した古典写真技術を用いて、植物の輪郭やその葉脈の生気に溢れる姿を美しい青のなかで繊細に写し出しています。
leinwändeデザイナーはコロナのロックダウン中に彼女の作品に出会い、その色彩に惹かれ、自らもその技術を用いてハガキを作ったりしました。
毎シーズン登場する有機的なモチーフは、普段ロンドンでの生活でよく目にする植物からインスピレーションを受けることが多いというデザイナー。
今季は、ペオニーやチューリップをモチーフにしたヘアアクセサリー、植物の新芽をイメージしたモチーフを全体にあしらったニットのアンサンブル、そして、大きな花びらのようなリボンがついたミニドレスをラインナップしました。
Anna Atkinsの作品が持つ陰陽やコントラストが写し出す、植物の少し透けたような繊細な美しさは、パワーネットと水着素材、メッシュとボイルとナイロンなど、大胆な素材のコンビネーションを通しても表現されています。
また彼女の写真から、
“立体物である植物を平面的な影でとらえる”=”植物の姿を、別表現で写し出す”として抽出し、今回の製作の中でも、植物の立体的なシェイプを、蔦のようにうねうねした編み柄をつけた手編みのトップスや、リボンをつけた三つ編みのように見えるニットとして落とし込みました。
あたたかくて、穏やかな海辺の街の風に植物たちが揺られるように、纏えば、ふわりと心踊る2025 Spring / Summer Collection。
このCollection Storyから、さらなる2025 Spring / Summer のDesign Storiesが始まります。
次回もお楽しみに。